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食べて納得!くじらはおいしい

魚食文化をもつ日本で、くじらは今も食卓の大事な主役のひとつです。初めての人でもそのおいしさに驚かれるでしょう。
くじらは魚にも、ジビエ(狩猟で獲られた鳥や獣の肉)にも似ている不思議な食材です。鯨肉の刺身はマグロに匹敵する濃厚な味わいで、生食のほか、揚げても、焼いてもおいしいことから、海からの恵み、マリンビーフとも呼ばれています。また、皮(脂身)は独特の風味をもち、コクがありながら後味がすっきりしています。

7つのキーワードで知る、安心・ヘルシーフーズとしての鯨肉

鯨肉の魅力はおいしさだけではありません。くじらは素晴らしい栄養価や機能性をもった食材。健康志向の現代社会のニーズに合った、ヘルシー食材。色々な料理に使えるので、ダイエットや健康に気を使っている方にもピッタリです。

【キーワード1】 ダイエット、女性の味方「高タンパク、低脂肪」

くじらの肉は、牛や豚のような畜肉に比べて低カロリーです。その理由はタンパク質と脂肪含有量の違いにあります。畜肉類の食べすぎは、脂肪の過剰摂取につながります。その一方で、くじらは筋トレやダイエットに理想的なタンパク源とされている鶏ささみと同等のカロリーであり、その脂肪分はさらに低く、鶏ささみの約半分です。

【キーワード2】 抗疲労効果成分「バレニン」

くじらの肉に含まれる「バレニン」をご存じですか?

最新の研究で、くじらの肉に抗疲労機能をもつアミノ酸「バレニン」が大量に含まれていることが判明しました。このバレニンは、アンセリンやカルノシンと同じイミダゾールジペプチドの一種で、特にヒゲクジラの赤肉に多く、ミンク鯨赤肉100gの含有量は1,874mgと高い数値になっています。バレニンが属するイミダゾールジペプチドには、筋肉耐久力アップ、疲労防止・回復・抗酸化・活性酸素の除去機能などの働きがあります。バレニンはくじらのパワーの源ともいわれており、くじらは健康食品としても注目されている食材だといえます。

【キーワード3】 貧血予防に効果的な「鉄分」

鉄分は、体温の維持、疲労防止、成長の促進など体にとって基本的な機能を高める効果のあるミネラルです。女性に特に多くみられる貧血の90%は鉄分の欠乏によるものとされており、鯨の赤肉には吸収されやすいヘム鉄が含有され、このような食材を摂取することは貧血の予防に役立ちます。

【キーワード4】 医療現場も注目の「代替動物性タンパク源」

近年、老若男女を問わず食物アレルギー患者が増加の傾向にあります。特に子供のアレルギーの主な原因は、卵、牛乳、小麦、大豆などの良質なタンパク質を含む食品です。その治療は、アレルギー反応を引き起こす食品をとり除き、症状を起こさないようにする食事療法(東京医大式食物抗原表はこちら)が中心のため、これらの食材を除去しなくてはなりません。
このような中で、くじらの肉は安全で栄養価の高い動物性タンパク源であり、アレルギー患者やその家族にとって、一家そろって安心して食べられる頼もしい代替タンパク源となっているのです。日鯨研は患者グループの強い要望にこたえ、1987年以来ほぼ毎年アレルギー患者とその家族にくじらの肉を供給しています。その量は、2004年から2009年まで年間平均約25トンにも及びます。

【キーワード5】 「EPA・DHA(不飽和脂肪酸)」

くじらの赤肉類は低脂肪の食材ですが、一方畝須や本皮などは肪分が多い部位です。こうした部位には、魚介類と同じく多価不飽和脂肪酸(EPA、DHAなど)が含まれており、これらの脂肪酸を摂ることが血流の改善につながると言われています。
くじらには、さらに海産哺乳類特有のDPA(ドコサペンタエン酸)が含まれており、血液の流れを良くする機能で、EPA・DHAと比較して10倍以上の効果があると報告されています。DPAは、くじらの肉の部位の中でも特にベーコン(畝須)に多く含まれています。
くじらの脂肪成分による血液の流れを良くする・管理に、期待が寄せられています。

【キーワード6】 最近話題の保湿成分「コラーゲン」

くじらの肉で美肌効果? 

まだあまり知られていませんが、くじらは多くのコラーゲンを含む食材です。わたしたちの食卓に日常的にあがる動物性タンパク源
(畜肉、魚介類、くじらの肉など)は主に水分、タンパク質と脂肪から成り立っています。(筋)肉ではその約20%がタンパク質ですが、そのタンパク質には、筋線維タンパク質と結合組織タンパク質の2種類があります。コラーゲンは後者のタンパク質で、筋肉組織を一定の状態に保持する役割を果たしています。
畜肉でも、魚肉でも、くじらの肉でも、コラーゲン含有量は種類や部位によって差異があります。特に、くじらのベーコンにはコラーゲンが多く、その原料となる畝須のコラーゲン含有量は28%という報告もあります。

【キーワード7】 「プラズマローゲン」

プラズマローゲンはリン脂質の一種で、脳細胞、神経細胞に多く含まれている成分です。脳神経細胞の研究において研究素材として注目されています。このプラズマローゲンは、くじらの脳にも含まれていることが明らかとなり、将来の研究素材の一つとして有用であることが報告されています。

絵でみる、鯨肉

※下図の部位名をクリックすると、部位の詳しい解説がご覧いただけます。

舌(サエズリ)

とろけるおいしさ
脂がたっぷりと乗っていて、炊いたり煮込んだりして食べると美味。茹でものにしてもよい。

○刺身  ○さえずり煮
○おでん ○はりはり鍋
さえずりのシチュー

鹿子(カノコ)

よく乗った脂を堪能
ヒゲクジラの下あご周りの肉で、脂のさしが鹿の子状に入っている部分。
刺身やすき焼き、ハリハリ鍋などに。

○刺身
○はりはり鍋
鹿子のすき焼き (提供:徳家)

畝須(ウネス)

口の中で踊る食感を楽しむ
くじらの下あごから腹部まで続く、じゃばら状の部位。ぷるぷるした食感が特徴的で、くじらのベーコンの原料とされる。

○刺身 ○湯引き
○茹で畝(末広)
畝須ベーコン

須子(スノコ)

大和煮缶詰に!
「須子」は「畝須」の「須=肉」の部分のこと。この部位には畝との結合組織があり、肉にもコリコリとした歯ごたえがあるので、一般的に缶詰等の加工原料として使われることが多い。残念ながら、料理素材としてそのまま流通することはない。

○塩鯨
○高級缶詰の材料
須子大和煮

心臓

さっぱりとした味と、コリコリした食感が特徴
知らされないと「くじらの心臓」とは気づかない程さっぱりとした味わいで食べやすく、コリコリした独特の食感が特徴。刺身で食べるのがもっともオススメだが、焙ると鳥の砂肝のような味わいにもなり、どちらも酒のつまみに最適!

○刺身
○ステーキ
ハートのパスタ

カブラ骨

お吸い物に!
上あごからとれる軟骨。酒粕や味噌に漬け込んで食べる。薄くそぎ切りにして、吸い物や酢の物の具にも用いる。

○酢の物 ○吸い物
○味噌漬け
玄海漬(粕漬け)

脂須子(アブラスノコ)

一度噛めば広がる味わい
あごの付け根の部位。伝胴と呼ばれる脂の固まりを包むように存在する。
赤身に対し適度な脂のさしが入っているので、刺身などに珍重される。しこしことした食感があるので、焼肉にしても美味。

○すき焼き ○焼肉
○はりはり鍋
刺身       (提供:徳家)

赤肉

食べ方いろいろ、万能食材
背肉・腹肉から採取。筋の最も少ない部分。肉の目が細かく、詰まっている。
刺身の他、焼き物や揚げ物など、アレンジが利く部位である。
また、尾に近い部分から採取する赤肉は尾の身と呼ばれ、さしの入り方が均一で、刺身で食べるのがベスト。

○刺身 ○はりはり鍋
○竜田揚げ ○かつ
レアステーキ

本皮

食べてよし、ダシにもよし
鯨種ごとに厚みの基準がある。くじら汁、くじら飯のダシは本皮でとる。

○刺身  ○はりはり鍋
○おでん ○徳用ベーコン
くじら汁

第1胃

独特の食感を楽しむ
多くの鯨種は4つの胃をもっているが、その内の最初の胃袋。茹でたり煮たりして食す。味より食感を楽しむ部位。

○茹でもの 百畳の茹でもの (提供:日野商店)

小腸

おつまみに最適
裏返して洗浄後、パン詰する。
茹でものにぴったりの珍味。

○茹でもの 百尋のにんにく酢味噌ドレッシング和え

尾肉

ごはんと合う、濃厚な味わい
尾の身と呼ばれ、脂がよく乗っているのが特徴。赤身に網目状の脂のさしが入っている。刺身で食するのが最もおいしい。

○寿司 ○ステーキ
○照り焼き
尾の身刺身   (提供:徳家)

尾羽(オバ)

古くから愛される伝統食材
尾びれを水でさらしたオバイケ(オバケ)は、食文化に根ざした需要が高い。
年末や正月、節句など、地域ごとにハレの日に食される。一般的にはさらしくじらと呼ばれ、酢味噌や梅肉で食べる。

○味噌汁 ○吸い物
○サラダ ○酢の物
さらし鯨・一文字のぐるぐる添え

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